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2007.7.2
過敏性大腸症候群【副院長】

過敏性大腸症候群(irritable bowel syndrome

 

機能性消化管障害とは消化器症状が慢性再発性に持続する一方で、その症状が器質的疾患によるものではないという概念の疾患です。

つまり便通異常や腹部症状はあるものの、大腸の形態学的検査(注腸検査や大腸内視鏡検査)血液生化学検査、内分泌学的検査など一般的検査で異常がない場合に、これをひとつの病態として捉えたもので、その代表的なものが過敏性大腸症候群(以下IBS)です。

IBSは有病率が10%〜25%と高率で症状が患者のQOLに関わる重要な疾患です。

IBSは排便による改善を特徴とする便通異常を伴う腹部症状でRomeV基準にて便秘型、下痢型、混合型、分類不能型のように分類されます。

便通異常の直接的原因は大腸の運動異常、腹部症状の直接的な原因は内臓知覚過敏です。

しかしこの病態は恒常的に存在するのではなく多くはストレス負荷時に出現し、排便によって改善します。これはストレス負荷時に視床下部からCRH(corticotrophin releasing hormone)が放出され、腸管に作用することによります。強い蠕動運動が誘発されれば下痢、非蠕動運動が誘発されれば便秘が出現します。そして腸管の収縮運動によって腸管壁の圧力が上昇すると痛みや不快感が出現し、排便により腸管壁の圧が解除されると症状も改善します。

治療としては薬物による対症療法や生活指導を行いますが、なかなか症状の改善が得えられない場合もあります。

 

IBSはきわめて多因子疾患のため単なる病態としてみても便秘と下痢が交互に起こったり、診断基準としては定めにくいストレスが症状発現の大きな要因になっています。

心理社会的ストレスが症状誘発に関与していることは脳と腸の間に密接な関連があることを示していますが、その本質についてはまだ十分に解明されていないのが事実です。

 

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